ルーマニア トランシルヴァニア地方を訪ねて

投稿日: 作成者: siige
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2018年10月にルーマニアのトランシルヴァニア地方を訪ねて来ました。

目的はネグレニと言う町にて年に二回開催される大規模な蚤の市を訪ねる為です。

 

長かったです。日本からの移動が果てしなく長かったです。

成田からヘルシンキへ飛行機で10時間、ヘルシンキからブダペストへ飛行機で2時間半。

ブダペストにて一泊。

翌朝ブダペストから車で8時間かけてルーマニアのトランシルヴァニア地方へ。

移動時間だけでも約20時間以上かかりました。

腰も痛くなるってなものです。

 

 

長い旅路の後にたどり着いた宿の入り口です。

田舎の駄菓子屋のような風貌です。

嫌いじゃないです。

 

 

宿内に一歩入ると伝統民芸品たちに歓迎されました。

どこをみてもイーラーショシュの刺繍だらけ。

とても雰囲気があり、独特の可愛らしさを持ち合わせていました。

 

 

トランシルヴァニアの雰囲気にすっかり心奪われました。

 

 

トランシルヴァニア滞在二日目の翌朝、この日は早くから目的の蚤の市を訪ねて来ました。

山間の川に沿って、大規模なマーケットが開かれています。

 

 

山間なので川の水がとても綺麗です。

この川を挟むようにお店が並んでいます。

 

 

アンティークのリネンやコットンのクロス、刺繍のクロス、織物や編物、衣類などが溢れており、好みに合いすぎて困りました。

時間が許すのであれば始まりから終わりまで滞在したい、まるで天国なマーケットです。

 

 

ルーマニアの赤土で作られた陶器なども沢山並んでいます。

 

 

雑貨や小物、比較的近代のアイテムからヴィンテージ&アンティークまで。

工業系のアイテムも溢れかえっていました。

 

 

時間が足りずゆっくり見れませんでしたが、古着や服飾雑貨なども沢山扱われていました。

 

 

アーティストや現代作家さんも少しいらっしゃいましたが、あまり多くはありませんでした。

 

 

入口近くでは野菜も売っています。安いです。

パプリカ1キロで5レイ(約150円)です。

この色味の薄いパプリカはハンガリーやルーマニアのトランシルヴァニア地方の特産品でもあり、とっても美味しいのです。

 

 

マーケットの真ん中には線路が通っており、一時間に一本ほど汽車が通ります。

『電車来たー』と話していたら、現地の方曰く電車ではなくて汽車よ!と何度も訂正されました。

動力は電気ではないようです。

 

 

マーケットの真ん中に駅があるようです。

汽車が止まり、乗客が乗降していました。

ホームなんて勿論ありません。そのまま大胆に乗り込むようです。

 

 

風情があります。

 

 

マーケット内には移動遊園地まで。

この時はまだ動いていませんでしたが、遊園地が動いてからは子供たちがとても楽しそうに遊んでいました。

この蚤の市は地元の方にとっては大きなお祭りとなる為、老若男女問わずに遊びに来ているようでした。

 

 

そして何より力が入っていたのは食事ブースでした。

かなり大きなスペースを持ち、フードコートも充実していました。

現地の方の中には、食事だけを食べに来る方もいらっしゃるとの事でした。

 

 

鉄板焼きがメインですが、焼き物はとても美味しいです。

鳥肉、豚肉、牛肉。好きな肉を選ぶとポテトを添えて出してくれます。

 

 

こちらはハンガリーの名物、パプリカの粉末で作られたスープの『グヤーシュ』です。

中には野菜と牛肉がたっぷり入っており、食べるスープと言う感じです。

味はとても美味しいです。日本人の口にも絶対合うと断言出来ます。

 

 

テーブルに並べた画像は正直パッとしないのですが、美味しいのです!

なんか全体的に茶色いですが、美味しいのです!

大きなパプリカは酢漬けのような味付けで、箸休めに最高でした。

 

 

そんなこんなでマーケットを二日間時間の許す限り歩いて来ました。

規模がとても大きい為、なんとなく一周するだけで丸一日かかります。

しっかり見るとなると二日でも足りない位でした。

 

 

一日中荷物を持って歩き回った為、夕方にはもう身体が疲れ果てていました。

このマーケットは汽車で来るのは難しい、と言われているのですが、その意味を痛感しました。

歩き回った後に重い荷物を抱えて汽車で帰る。それはもうほぼ不可能に近いです。。

 

 

この日は夕方の18時前頃には宿に戻りました。

が、宿の近くに路面の民芸店があるとの事なので、軽く覗いてみる事に。

 

 

蚤の市とは違い、現在作り続けられている民芸品が並べられていました。

日常に取り入れる事で可愛らしく使えそうなアイテムも多くあり、現代物も一件の価値ありです。

 

 

無人の庭に並べられる陶器?の人形たち。

こちらはアトリエなのでしょうか?

とてもシュールな雰囲気を楽しませてくれます。

 

 

こちらは宿の夕食で印象的だったロールキャベツ。

見た目は日本のロールキャベツと似ていますが、味や中身に少し違いがありました。

 

キャベツの葉は酢に漬けられており、少し酸味があります。

中にはお肉の他につなぎとしてお米が入っていました。

味も悪くはありませんが、個人的には日本のロールキャベツの方が好きかもしれません。。

 

一日目の夜はこんな感じで更けてゆきました。

 

 

トランシルヴァニア滞在三日目の朝、宿のご主人に『良かったら宿の前の教会を訪ねてごらん。』と提案を頂いたので、マーケットへ向かう前に教会を訪ねに行きました。

 

 

こちらのネグレニ教会は17世紀に建てられ、現在でも当時の姿を保ったまま大切に保存をされているとの事です。

 

 

入口です。

とても綺麗に手入れがされており、大切にされている事が伺えます。

 

 

地域の伝統であるイーラーショシュの刺繍に囲まれた内装は、可愛らしくもありながら神聖な雰囲気を漂わせていました。

教会の歴史は複雑で、戦火に飲まれる事もあれば、取り壊しの危機に瀕する事も何度かあったそうです。

それでも取り壊しをされず現在までその姿を保てた大きな理由は、ハプスブルク家によって守られたと話されていました。

(少し説明を頂いたのですが、細部まで理解する事が難しかったです。。)

 

その土地を訪ねる時には、歴史的背景を読み解いてから訪ねた方がより理解を深められるのだなと再確認しました。

ただ、僕のように経験優先型の人間は、現地で見て触れて感銘を受けて、それから歴史を知る形も良いかもしれません。

 

 

教会を訪ねた後、朝9時過ぎには再び蚤の市へ。

この日は土曜日となる為、前日の金曜日よりも人が多かったです。

 

 

昼過ぎになると人、人、人の渦!

まるで渋谷の駅前のようでした。

前日の金曜日の方が圧倒的に歩きやすいです。

奥の方に行けばまだ人も散らばりますが、入口付近は歩くのも大変でした。

地元での人気を身を以て体感した瞬間でした。

 

 

マーケットの端でのんびり出展するお婆ちゃん。

 

 

この日は夕方にルーマニアの国境を超えなくてはならない為、16時位にはマーケットを後にしました。

後ろ髪を引かれる思いです。また来れるかな。心は来年も来たい気持ちで一杯です。

ただ、正直時間もお金もかなりかかる為、再訪は未定です。

でもまたいつか必ずもう一度訪ねに来たい場所の一つになりました。

 

続く

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